drush の mk:docs コマンドについて:
コマンドヘルプ
サイト上で利用できる各 Drush コマンドのマークダウン(markdown)ドキュメントを作成する。
このコマンドは静的サイト www.drush.org を作成する初期段階です。自サイトで利用可能なコマンドの一覧を表示する、同様のサイトを作成する際に利用できます。Github Actions workflow も参照してください。
使用例
- drush mk:docs --destination=commands
.md ファイル群を docs/commands ディレクトリに作成する。
オプション
- --destination=DESTINATION
コマンド ドキュメントの書き込み先を 'docs' ディレクトリを基準とする相対パスで指定する。
訳注
実際にこのコマンドを実行するには、対象となる Drupal プロジェクトのディレクトリ直下に mkdocs_base.yml ファイルが必要と思われます(ないとエラーが表示される)。
このファイルを取得してから実行すると、当該 Drupal プロジェクトで利用できる全 Drush コマンド(コア+追加モジュール)のヘルプの .md ファイルが出力されます。
実行例:
# そのまま実行するとエラーになる
$ drush mk:docs --destination=commands
In Parser.php line 53:
File "/var/www/std/mkdocs_base.yml" does not exist.
mk:docs [--destination DESTINATION] [-h|--help] [-q|--quiet] [-v|vv|vvv|--verbose] [-V|--version] [--ansi] [--no-ansi] [-n|--no-interaction] [-d|--debug] [-y|--yes] [--no] [--remote-host REMOTE-HOST] [--remote-user REMOTE-USER] [-r|--root ROOT] [-l|--uri URI] [--simulate] [--pipe] [-D|--define DEFINE] [--druplicon] [--notify] [--xh-link XH-LINK] [--] <command>
# mkdocs_base.yml を取得する
$ wget https://raw.githubusercontent.com/drush-ops/drush/10.x/mkdocs_base.yml
# 再度実行すると今度は成功
$ drush mk:docs --destination=commands
# docs/command の下を見ると .md ファイルが生成されている
$ ls -l docs/commands
total 444
-rw-rw-r--. 1 vagrant vagrant 3723 Jan 14 22:10 all.md
-rw-rw-r--. 1 vagrant vagrant 1187 Jan 14 22:10 browse.md
-rw-rw-r--. 1 vagrant vagrant 1004 Jan 14 22:10 cache_clear.md
-rw-rw-r--. 1 vagrant vagrant 1286 Jan 14 22:10 cache_get.md
…
生成された markdown ファイルは、リファレンス(のソース)として利用できます。
コア以外のモジュールで追加された Drush コマンドが使える場合は、そのコマンドヘルプも出力されます。たとえば、Migration Tools モジュールをインストールしたサイトの場合は、migrate:~ コマンドのヘルプも出力されます。
出力したファイルは、drush.org のような静的サイトを生成する際のソースとして利用できるほか、OmegaT のような翻訳支援ツール(翻訳メモリー)を使って翻訳する際の原文ファイルにもなるでしょう。
参考資料
- mk:docs(drush.org)
- MkCommands.php(github.com/drush-ops/drush)